歩合給制が基本
タクシードライバーは1台ごとにその日どのくらいのお客さんが乗るかも、どのくらいの距離を走っていくら稼げるかも違います。
そのドライバーごとによっても毎日売上が異なり、走行距離やかかる時間によって、乗務時間は決まっていても、実働時間は異なってきます。
そのため、勤続年数によって同じ給料を支払う、時間数によって給料を変えるという給与計算体系にはなじまず、働いた内容を公平に評価できる基準が実際の売上となります。
個人タクシーであれば、売上の全額からガソリン代や車の維持費などを控除した金額が収入になりますが、タクシー会社で働く場合には車やガソリン、維持費などを会社が用意してくれる分、会社の取り分とドライバーの取り分が発生します。
ドライバーの取り分をバック率などと呼びますが、一般的な水準として50%~60%前後となっており、1日ごとの売上を報告して集計し、月ごとに支払われる歩合給が基本となります。
最低保証制度や賞与の付与も
流しのタクシーとして稼働する場合、担当する地域や曜日や時間帯、その日の天候や近隣でのイベント開催などの環境によっても利用客数や売上が左右されることもあります。
地域の実情に慣れてくると、状況を判断して待機場所を変えたり、流すエリアを変えたりと臨機応変に対応できるようになり、上手くお客さんをキャッチすることも得意になっていきます。
もっとも、未経験からのスタートや地域について詳しくない間はうまくお客さんと出会えないこともあります。
そこで、タクシー会社によっては最初の数か月間は一定以上の勤務を条件に、給与の最低保証額を設けてサポートしてくれる会社も増えてきました。
また、最低保証期間が経過した後も、安定的に収入が入るよう、配車無線をくれる場合や、法人契約で安定的に乗客を得られるようサポートしてくれるケースもあります。
頑張りに応じて賞与をくれる会社や、毎月の歩合給の一部を積み立て、それに少し割合を上乗せする形で年に1度から2度賞与を支給している会社もあります。